【明日11/3開催】豊岡演劇祭続報『道具行』

11/3(水・祝)に1日限定で展示される、越後正志さん・松本成弘さんによるインスタレーション作品「道具行」について、越後さんにインタビューする機会をいただきました!😳
その内容をギュッギュッとまとめましたので、ぜひ最後までお読みください!

ながーーい記事になりますので、目次を設置しておきますね😇

1.インスタレーションとは
2.越後正志さんとは
3.豊岡演劇祭2020での作品制作
4.豊岡演劇祭2021「道具行(どうぐこう)」ってどんな作品?
5.制作秘話
6.他の演劇祭と比べて……
7.インタビューの感想
8.開催日時・場所の詳細

インタビューの内容は『4.豊岡演劇祭2021「道具行(どうぐこう)」ってどんな作品?』から始まります。
明日、展示される作品について知りたい方はそちらから読んでいただいても大丈夫です!

では、いってみよう!🐔


1.インスタレーションとは

「展示空間を含めて全体を作品とし、見ている観客がその「場」にいて体験できる芸術作品」
(はたらくビビビット 仕事百科より:https://hataraku.vivivit.com/works/installation

仕事百科のページに沢山例がでていてわかりやすかったです。百聞は一見にしかず!
実際にどんなものがインスタレーション作品といわれているかはそちらのページをご覧ください✨

そこに置いてある作品そのものだけではなく、作品のある空間、土地、その土地に流れる時間・積もっている時間、などを知ったり、時には想像してみたりするアートなんですね!

草間彌生さんはインスタレーション作品をつくる、特に有名なアーティストですね🎃
水玉模様が溢れる部屋や、海辺にある水玉模様のかぼちゃなどを見たことがある人も多いのではないでしょうか?

2.越後正志さんとは

1982年富山県高岡市生まれ。2007年武蔵野美術大学大学院造形研究科建築コース修了。
主な展覧会に2017年 個展『抜け穴』<キュレーター 鷲田めるろ>(ギャラリー無量・砺波、富山)、
天空の芸術祭2017<ディレクター 保科豊巳>(東御、長野)、
2013年 瀬戸内芸術祭(小豆島、香川)、
2012年 Sint-Jan,Saint-Bavo’s Cathedral<キュレーター ヤン・フート、ハンス・マーティンス>(ゲント、ベルギー)、
2011年個展『Immanence』ローマ国立近代美術館(ローマ、イタリア)などがある。
2019年東京藝術大学大学院美術研究科修了 博士(美術)取得。

▼越後正志さん公式HP
http://masashiechigo.com/

越後さんはインスタレーションを「その場所(空間・人)でしか成立しない展示」と定義されていて、制作過程での出会いや体験を元に、その土地でしか作れない作品を多く手掛けてらっしゃいます。

3.豊岡演劇祭2020での作品製作

何かに出会った時に最初に感じたことを素直に作品のアイデアにされているそう。
昨年は江原周辺をリサーチする中で出会った地元の高校生や友田酒造の方と共に、インスタレーション作品を制作し、期間中に展示。

紙面の都合上、写真を載せられないのが残念ですが、アーカイブが残っているのでこちらからご覧ください!
▼豊岡演劇祭2020での作品はこちら
http://masashiechigo.com/archives/448

▼ご本人による作品紹介
https://note.com/toyooka_tf/n/n0c709a03fe5b

4.豊岡演劇祭2021「道具行(どうぐこう)」ってどんな作品?

作品制作のきっかけ

豊岡演劇祭2020での制作をうけて、豊岡をもう少し掘り下げられないかと演劇祭への参加を決める。
歴史資料館などに足を運びリサーチを進めている時、
新温泉町から豊岡へ酒造りの杜氏(とうじ)が沢山来ていたことを知り、新温泉町へ向かうことに。

実際に新温泉町に赴いて、杜氏の方と出会い、お話している中で酒造り唄を観る機会があり、
これは経験として面白いなと感じた。

時を同じくして、
「お酒を造る時に使われていた『櫂(かい)』という道具を、今では雪下ろしに使っているんです」
と、友田酒造の友田さんがポロッとこぼしたエピソードに着想を得る。

15分の映像作品を友田酒造の建物内で上映予定。
展示時間中はずっとループ再生されていて、入場無料・予約不要で観に行くことができます。

どんな作品?

櫂を使う松本成弘さん[俳優]を介して、
「ある道具が使われる目的が、使う『ひと』によって変わっていく」ということと、
「使われなくなった酒蔵が、使う『ひと』によってどう変わっていけるのか」という問いが重なっていく。

と、お話いただきましたが、きっと観てもわからないだろうなあと思っている方も多いと思います。
全然大丈夫です。国語の問題ではないので、正解が腑に落ちないとか、なんだか嫌だとか、なんだかすごくいいとか、そういった曖昧な言葉もオールOKです!

実は私も作品を観せていただいたわけではなく、言葉で説明していただいただけなので、
この作品を友田酒造という空間で観ることで自分は何を思うのか。それが早く知りたいです。
わかんなかったら、この作品を上手に言葉にできた友人に話をきいて、そんな風に見えたのね!じゃあきっとあれは…という話をするのが私は好きです。

5.制作秘話

CAT生との幻の制作

実は、専門職大学の学生と一緒にやりませんかというお話をいただいていました!
しかし日程が合わず断念。それにより、越後さんは今回共に作品を作ることになる俳優の松本成弘さんに出会うことになるのです……

男2人で車を運転して新温泉町に行き、杜氏の方のお話を聞いたりして、松本さんとの旅行を楽しんだこと話してくだいました。こういった、体験を共有しながらつくるプロセスを本当に大事にされているんだなと感じました。

もしもCAT生と制作していたら、もしも松本さんと出会わなかったら、全く違う作品になっていたかもしれませんね😳

6.他の演劇祭と比べて……

越後さんは、瀬戸内国際芸術祭やあいちトリエンナーレにも参加されています。
そんな越後さんに、他の芸術祭と比べたときの豊岡演劇祭の特徴をお伺いしました!

越後正志さん
「瀬戸内国際芸術祭は県が中心となって行っているので、様々な対応がしっかりしている印象です。
あいちトリエンナーレは美術館の学芸員さんや豊岡演劇祭のプロデューサーでもある相馬千秋さんなど、専門的な方が中心になっておられるので、専門用語が常に飛び交うような、そんな現場でした。
この2つと比較すると、豊岡演劇祭はアットホームだなと感じました。平田オリザさんの周りの芸術に関わる若い人たちと、地域の人とがいて、その中で作品をつくれて楽しかったです。」

7.インタビューの感想

テレビ会議を繋いでのインタビューでとても緊張していたのですが、丁寧かつラフにお話しいただき、和やかな雰囲気でお話ができました。途中で越後さんのお子さんが乱入するハプニングがあり、そこで緊張もほぐれました😂
今回の作品以外の制作こぼれ話やアーティストとしての生き方についてなども真摯に答えてくださり
インタビューだけでなく勉強までさせていただきました。本当にありがとうございました。

その場所で、その人と、生まれた関わりや共有できた時間・空間を作品に落とし込む越後さん。
その作品が立ち上がっていく様子をお聞きできたことは大変貴重な機会でした!

8.開催日時・場所の詳細

2021年11月3日(水・祝) 10:00〜15:00
友田酒造にて
入場無料・予約不要

住所: 〒669-5301 兵庫県豊岡市日高町江原62−1
江原駅 東口から徒歩6分


11/3は文化の日だからなのか、
同じく江原にある江原河畔劇場でも、景の会主催「空間の変容をきく」が開催されたり
豊岡駅前にある豊岡市民プラザでも、串田和美さんの一人芝居「月夜のファウスト」が上演されます!
盛りだくさん過ぎて全てに行くことはできないのですが、稽古の合間を縫って行ってきます!✨

ちなみに!
11/6(土)〜11/14(日)まで、芸術文化観光専門職大学にて作・演出 平田オリザの「忠臣蔵」が上演されます。
私も俳優としてこのプロジェクトに関わっているので、お席残りわずかとなっておりますが、
もしよろしければ大学生の大学生による討ち入りを観にいらしてください!

忠臣蔵の詳細については、別で記事も書かれていますので要チェック📌

盛りだくさんですいません、ここまでお読みいただきありがとうございました。
ではでは〜🐔